印刷物の仕上がりイメージのギャップが解消されることが条件

DTPデザインワーク(編集・レイアウト)からプリンティングワーク(製版・印刷・製本)の分業が進化しすぎたため、プリンティングワークの現場を知らないグラフィック系デザイナーが大半となっています。

それにはデザイナーにデザインワークの最終成果物が印刷物だという認識が不足していることから、自らのデザインワークのことばかり考え、出力サイドの技術的な側面に対する知識不足が常態化していることに起因します。

背景には印刷業界がデジタルプリプレスへの公開に閉鎖的だったことと、クリエイティブ側に最終印刷物にするための必然性と知識が欠落しているためです。デザインワーク段階で、プリンティングワークに必要なデータ処理がなされていないケースが多くトラブルの原因となっています。

また、分版作成や画像処理を印刷業側が行うことで、仕上がりのイメージギャップが発生して、クライアントやデザイナーとのやり取りが増加し、印刷物のコストアップや納期長期化の要因になっています。

印刷出稿データ作成が常套化しているプリンティングワークサイドにも、「美しくきれいな印刷を創る」という点に対する意識が下がってきているのが現状です。案外印刷事業者自身がデータ処理の方法をそもそも知らないという状態が多く、受注トラブルを回避する為に、設定されたデータには「手を加えないこと」を前提にしていることにも起因します。つまりプリンティングワークを知らないデザイナーの制作したデータを調整不足で印刷物にしてしまうことが常態化していることでもあるのです。

端的に言うと、デザインサイドもプリンティングサイドも一貫したプレス(印刷)・プリプレス(印刷するためのデジタルデータ)に至る基本的な知識と設定方法を実践的に知らないということです。

データ作成の観点では、オンデマンドプリンティングもデジタルプリントも設定に関しては同じですから、印刷物と同様の成果品に対して多大な影響をおよぼしていることがあるといえます。以上のことから、仕上がりイメージのギャップが拡大しており、結果的に「美しく印刷された印刷物」が減少してきており、クリエイティブにもプリンティングワークにも品質低下が拡散しています。

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